横浜市で障害福祉の事業所を開くなら。
全国共通の「始め方」より先に、横浜市の手続と計画を見ておく必要があります。
物件を探し、人を集めてから知るのでは、遅いことがあるからです。
このページでは、横浜市が公開している計画や事業所の一覧を材料に、次のことを整理しています。
仮に横浜で一つの事業所を始めるなら、何を見て、どう考え、どの順番で進めるか。
取り上げるのは4つのサービスです。
- 就労継続支援B型
- グループホーム(共同生活援助)
- 放課後等デイサービス
- 就労継続支援A型
横浜市で開業するとき、先に知っておくこと
① 指定申請の前に、市の事前相談がある
B型やA型など日中活動系の事業所を新しく開くときは、指定申請の前に事前相談を受けます。
申込みの期限は、開所したい月の4か月前の末日。
※共生型サービスを除く新設の場合。共生型の新設は5か月前です。
しかも申込みの段階で、事業計画書や物件の平面図、収支の見込みを出します。物件、人、お金のめどは、かなり早い段階で必要です。
② サービスによって窓口が違う
大人向けのサービスやグループホームは、健康福祉局。
放課後等デイサービスなど子ども向けは、こども青少年局です。
放課後等デイサービスは、説明会と個別相談を経て進む仕組みです。
③ 市の計画が、利用の見込みを示している
横浜市の「障害者プラン」には、サービスごとの利用の見込みが載っています。
2026年9月には、次の第5期プランの素案が公表されました。そこには、一部のサービスで「総量規制を含む手法を検討する」という記述もあります。
4つのサービスの今
横浜市の計画では、4つとも利用が増える見込みです。
ただし、事業として成り立つ条件はそれぞれ違います。
就労継続支援B型
- 市内の事業所:316
- 利用の見込み:6,735人分 → 9,460人分(約4割増)
- 成り立つ条件:利用者を集めることと、工賃を生む仕事を同時に成り立たせる
グループホーム
- 市内の住居:1,015
- 利用の見込み:6,295人 → 7,000人(約1割増)
- 成り立つ条件:入居する人に合わせて、暮らしを支え続ける体制をつくる
放課後等デイサービス
- 市内の事業所:581
- 利用の見込み:12,771人 → 17,500人(約4割増)
- 成り立つ条件:どの子に何をするかを具体化し、担う人をそろえる
就労継続支援A型
- 市内の事業所:37
- 利用の見込み:778人分 → 975人分(約25%増)
- 成り立つ条件:利用者の賃金を支え続けられる仕事をつくる
※事業所数は横浜市の事業所一覧(2026年3〜4月時点)。見込みは第5期横浜市障害者プラン素案(2026年9月公表)の令和7年度→令和11年度。素案のため、確定版(2027年3月予定)で変わることがあります。
市全体で利用が増えることと、自分の事業所に利用者が集まること。
この二つは、同じではありません。
開業前に、この順で資料を見る
- 障害者プランで、そのサービスの見込みと本文を読む
- 市の補助で、今年度の対象を見る
- 事前相談や説明会の案内で、市が何を確かめるかを見る
- 事業所一覧で、開きたい地域の事業所を並べる
- 分からないことを書き出して、市の窓口に聞く
ここまでで分かるのは、市の考え方と地域の様子です。
どの区で、誰を対象に、どの規模で始めるか。そこから先は、一つひとつの事業計画で答えが変わります。
記事一覧
- 横浜市の障害者プランで「利用が増える」サービスは、開業しやすいのか
- 横浜市で就労継続支援B型を開業する前に
- 横浜市でグループホームを開設する前に
- 横浜市で放課後等デイサービスを開業する前に
- 横浜市で就労継続支援A型を開業する前に
- 横浜で開業するならどのサービスか
障害福祉事業の仕組みや指定申請の一般的な流れは、開設・運営ガイドへ。
行政書士にできること
- 自分で調べる
- 横浜市に確認し、相談する
- 手助けが要るところで、専門家を使う
この順番が自然だと考えています。
当事務所は、市の代わりに答えを出すのではありません。事業者の側で計画を整理し、指定基準と食い違うところがないかを確かめます。事前相談から指定申請まで、必要なところを支援します。
ただ、事前相談で事業計画を説明するのは、代理人がいても運営する法人自身です。事業を始めるのは、事業者ご自身です。
更新日:2026年10月14日 執筆:行政書士 大塚栄一
